本記事は「副業をしたいけど、何をしたらいいのか」「副業でスキルアップしたい」と考えている医師に向けた事です。
「医師をしながら副業で収入を得たい」とお考えの医師の方に、おすすめしたいのが「プログラミング」です。PC1台あれば始めることができ、スキルを身につければ月に数十万円の副収入を得ることが十分に可能です。
しかし、「医師でもプログラミングができるのか」「どうしたらプログラミンの副業をできるのか」といった疑問もありますよね。
今回は、本業で忙しい医師の方に、プログラミングを副業にするメリット・デメリット、副業プログラミングを始めるロードマップについて解説します。また、始めるときの注意点についても書いていますので、参考にしてください。
医師が副業で求める条件は?
本業の医師をしながら副業をするときに、どんな条件を求めますか?
多忙な医師が仕事の合間の時間を使って副業をするとなれば、楽なものではありません。忙しい本業のスキマ時間を使って副業をするときに、以下の4つのいずれかが求められます。
- 本業や勉強に差し支えない
- 医師のバイトより時給が高い
- どこにいても仕事ができる
プログラミングの仕事について知ってもらう前に、医師が副業で求める条件についてご紹介します。
本業や勉強に差し支えない
医師が行う副業は、時間や労力をかけすぎ、本業や勉強に差し支えるような仕事は向きません。副業に労力や時間をかけすぎてしまい、本業である医師の仕事が疎かになっては、本末転倒です。当直の業務や受け持ち患者の様子を見るための休日出勤、学会への出席など、普段の仕事や自己研鑽を行うために、医師は多忙な日々を送っています。多忙の中「副業で収入を得たい」と考えたとしても、本業や勉強の時間を削るわけにはいきません。
そのため、医師が副業を選ぶとき「本業や勉強に支障がない範囲」で行えることが条件になります。
医師のバイトより時給が高い
副業を選ぶ際には、医師の資格を活かしたアルバイトより、時給が高い方がいいに越したことはなしです。医師が行うアルバイトでとくに多いのは、定期的に勤務する非常勤勤務や単発で勤務するアルバイトです。外来の診療など、日勤でのアルバイトの場合、時給1万円程度が相場です。朝から夕方まで勤務すれば日給8万円程度です。
しかし、勤務地が遠方であったら通勤に時間を要します。医師のアルバイトであるため、命を預かるプレッシャーももちろんかかります。医師の資格を活かしたアルバイトは一般的に相場は高いです。副業でその相場を超えることができたら、魅力的です。
どこにいても仕事ができる
副業選びでは、「どこにいても仕事ができる」ことも、求める条件に挙げられます。
大学病院などに勤める勤務医は、人事異動があるため、基本的に転勤の辞令を断ることができません。そのため、勤務医のように病院などに勤務する医師にとって、自宅や自分が好きな場所で仕事ができることはよい条件です。通勤時間や働く場所に縛られることなく、自分のライフスタイルにあった副業を見つけられることは医師にとって好都合です。
もっている知識を活用できる
副業を選ぶ際に求める条件の1つに「持っている知識を活用できる」ことがあります。
自分が得意とする分野や専門分野や知識を活かすことで、より効果的に副業を進めることができます。プログラミングの場合は、パソコンやデジタル機器の扱い方の知識だけでなく、論理的思考力や数学・英語の知識も必要となります。医師である全員が持っている知識とも言えるでしょう。自分の知識を活用できることはモチベーションが高まり、成果を出しやすくなります。さらに、医師の場合は医学の知識を活かすことで、より専門性の高いサービスを提供することも可能です。
医師がプログラミングを副業にするメリット
医師が副業でプログラミングをすることにはメリットがあります。主なメリットとして挙げられるのは、以下の3つです。
- 高単価な案件が多い
- キャリアの幅が広がる
- 自分のペースで仕事をすすめられる
「医師なんだから、医師の資格を活かせる仕事の方がいいのでは」と考える方が多いでしょう。医師の資格を活かした副業は様々あります。しかし、医師がプログラミングのスキルを身につけることで、キャリアを広げられるなどの可能性もあります。
以下では、医師がプログラミングを副業にすることのメリットについて解説します。
高単価な案件が多い
プログラミングの副業では、高単価な案件もあります。現在、プログラミングは需要が高いですが、プログラミングのスキルを持つ人材が少なく、供給が追いついていません。企業や個人から、Web開発、アプリ開発、データ分析などプログラミングの専門性が求められています。
Web系プログラミングだと、1件10万〜30万の相場です。プログラミングの副業は通常、フリーランスやコンサルタントコンサルタントとして行われるため、個人のスキルや経験に基づいて価格が決まります。高い品質のサービスや特定の専門分野に精通している場合、クライアントは高単価を支払うことがあります。そのため、医師の知識を活かし、医療系のプログラミングの案件をおこなうことで、高単価を期待できます。
キャリアの幅が広がる
医師がプログラミングを学び、そのスキルを活かすことでキャリアの幅を広げることができます。プログラミングの知識と医療の専門の知識を組み合わせることで、医療業界での革新的な仕事の取り組みが可能になります。例えば、医療データの分析や医療情報システムの開発など、プログラミングのスキルを活かした独自のプロジェクトに取り組むことができます。自身のキャリアだけでなく、医療分野の効率性の向上や患者ケアの質の向上など、医療システム全体にポジティブな影響を与えることができます。
また、プログラミングのスキルを待つことで、医療テクノロジー企業など、医療の分野以外の企業や組織と関わる機会も広がります。医療デバイスの開発に関わることで、新たな挑戦の機会を手に入れることができます。さらに、プログラミングのスキルは自己啓発や学術研究にも役立ちます。医学のデータ分析やバイオインフォマティクスなどの分野では、プログラミングがかかせません。効率的なデータ処理や統計解析を行うことができ、自身の研究の幅が広がります。
医師がプログラミングを行うことで、キャリアの幅を広げるだけでなく、他専門家との新たな挑戦も期待できます。
自分のペースで仕事を進められる
医師がプログラミングを副業にすることは、自分のペースで仕事を進めるというメリットがあります。プログラミングはおもにオンラインでの作業が中心であり、場所や時間に制約を受けずに取り組むことができます。
医師の本業は多忙で、時間の制約がつきものです。しかし、自分のスケージュールに合わせて仕事を進められることができるのがプログラミングです。例えば、診療の合間や休日を活用して作業を行ったり、家庭や個人の予定に合わせて柔軟に仕事の時間を設定することができます。さらに、プログラミングは自身のスキルや興味に合わせたプロジェクトを選ぶことができます。自分のアイデアや関心のある領域のプロジェクトに取り組むことで、楽しみながらスキルを磨くことができます。
医師がプログラミングを副業にするデメリット
先述したように、医師がプログラミングを副業にするメリットがあります。しかし、決してデメリットがないわけではありません。
医師がプログラミングを副業にするデメリットとしては、以下の2つが挙げられます。
- 本業がおろそかになるケースもある
- 依頼主との交渉・やりとりが必要となることがある
それぞれは、あくまでも可能性ですが、プログラミングで副業をするためには考えておくリスクです。
本業がおろそかになるケースもある
医師がプログラミングを副業にすることは、本業がおろそかになるというデメリットがあります。
医師の本業は患者の治療や診断に専念することであり、それには多くの時間と労力が必要です。プログラミングの副業に取り組むときに、本業の医療業務の時間と労力を削らなければいけない可能性があります。さらに、プログラミングに費やす時間が増えると、医療に関しての知識に追いつくことが難しくなることもあります。
医師は常に、学習と研鑽を積み、高度な専門知識と技術を待っていなければいけません。プログラミングの作業をうまく捻出できなければ、自身の治療の質や効率が低下するリスクがあります。また、医療現場は非常に忙しく、予期せぬ緊急事態が発生することがあります。プログラミングの副業に時間を割いていると、急な患者の対応や緊急手術に対応する余裕が減ってしまう可能性があります。
さらに、副業と本業のバランスがとれず、過度の負荷やストレスが生じることがあります。過度の負荷やストレスによって、医師の身体面・精神面に悪影響を与えてしまう可能性も考えられます。
依頼主との交渉・やりとりが必要
医師がプログラミングを副業にする際のデメリットとして、依頼主との交渉ややりとりが必要な点が挙げられます。
プログラミングの副業は、クライアントや顧客からの仕事を受ける形態が一般的です。依頼主と、依頼内容や報酬、スケジュールなどについて詳細に交渉します。医師は本業で忙しいため、副業の時間との調整や依頼内容の確認、納期の調整など、多くのやりとりが発生します。交渉の時間と労力によって、本業へ影響が出る可能性があります。また、医師としての専門性をもつ一方で、プログラミングの専門性が必要とされるます。
医師としてのスキルや知識だけでは対応できない場合もあります。
依頼主とのやりとりや要件の理解、技術的な課題に時間や労力を費やさなければいけません。
医師が副業プログラミングを行う際のロードマップ
プログラミングの副業に取り組もうと興味をもった医師もいるのではないでしょうか。ここでは、プログラマーとして稼ぐための手順を4つに分けてご紹介します。
自分の目標を決める
副業でプログラミングを始める前に目的や目標を定めます。
目標設定には、以下の内容を入れます。
- 具体的な目標を明確にする
- 目標の期間を設定する
まず、具体的な目標を明確にしましょう。例えば、特定のプログラミング言語の習得、Webアプリケーションの開発、あるいは収益を上げるためのプロジェクトです。次に、目標の期間を設定します。本業に差し支えないように、現実的なタイムスケジュールを考慮しましょう。プログラミングに必要な知識やスキルの学習やトレーニングの時間も含めます。
目標を明確にすることで効率的に副業のプログラミングを行うことができます。
必要なプログラミングスキルを選択する
現在の医師としての業務や興味に基づいて、どのようなプログラミングスキルが必要か決めましょう。例えば、データ分析や処理に関するスキル、Webアプリケーションの開発に必要なスキルなどです。選んだスキルの需要や将来性も考えておくこともおすすめします。
プログラミングスキルを学ぶ
プログラミングのスキルを身につけましょう。
オンラインの学習プラットフォームや書籍などを利用して、選んだプログラミング言語の学習を進めます。基礎からじっくり学び、実践的なスキルを身につけることが重要です。
プログラミングの実績を積む
学習したスキルを活かしてプロジェクトに取り組みましょう。
徐々に難易度を上げていき、実践を通じて問題解決能力や開発スキルを向上させます。さらに、コミュニティやフォーラムに参加して他のプログラマーとの交流をはかり、アドバイスやフィードバックを受けることも大切です。
医師におすすめな副業プログラミングの言語3選
医師がプログラミングを始めることはキャリアの可能性を広げるチャンスになります。
おすすめしたいプログラミング言語は、以下の3つです。
- Python
- JavaScript
- R言語
医師としての専門知識とプログラミングのスキルを組み合わせることで、副業で稼げるだけでなく、キャリアアップにもつながります。
それでは、おすすめするプログラミング言語について、説明していきます。
Python
Pythonは、初心者にも学びやすいプログラミング言語として知られています。そのシンプルな文法と豊富なライブラリが、医師にとって有用なツールを作成するのに役立ちます。例えば、データ解析や画像処理などの医療に関連する作業に利用することができます。
また、Pythonは機械学習や人工知能の分野でも広く使われており、医療の研究や診断支援にも貢献できます。
JavaScript
JavaScriptは、ウェブ開発において非常に重要な役割を果たしています。
医療分野でも、オンラインツールやウェブアプリケーションの開発にJavaScriptを活用することができます。例えば、患者情報の管理システムや予約システムの開発に役立ちます。また、モバイルアプリ開発にも幅広く利用されています。さらに、JavaScriptのフレームワークであるNode.jsを使用することで、バックエンドの開発も行うことができます。
R言語
R言語は、統計解析やデータマイニングに特化したプログラミング言語です。
医師が臨床データを分析し、有益な情報を得るためには、R言語の知識が不可欠と言えるでしょう。R言語には豊富な統計関数やグラフ描画機能が備わっており、研究論文や学術発表について役立つ結果を得ることができます。
医師がプログラミングを副業にする際の注意点
最後に、医師がプログラミングを副業にする際の注意点について解説します。
医師プログラミングを副業にする際には、プログラミングの副業が可能であるか確認する必要があります。自分の意志だけで始めると、本業に支障が出てしまう原因にもなりかねません。
きちんと注意点を確認し、副業でプログラミングをはじめましょう。
副業で稼いだ場合は確定申告が必要
税務上の観点から、個人の総所得には本業以外の収入も含まれるため、副業のプログラミングで得た収入も申告する必要があります。医師がプログラミングの副業で収入を得た場合、その収入は所得となります。
具体的には、医師は年次税務申告書(所得税申告書)を提出することになります。プログラミングの副業で、収入を得た場合、確定申告を忘れずに行いましょう。
勤務先の就業規則を確認
医師が副業でプログラミングをする際には、職場の就業規則を確認する必要があります。
就業規則は、組織や医療機関の運営方針や労働条件を定めたものであり、副業に関する制約や規定が含まれています。副業が禁止されているにもかかわらず行ってしまった場合は職務規定違反となり、始末書の提出や懲戒処分、減給など何らかの処罰の対象となる可能性があります。医師が副業でプログラミングをする際には、職場の就業規則を確認しはじめましょう。
本業に支障をきたさない程度で行う
医師が副業でプログラミングをする際には、本業に支障をきたさない程度で行う必要があります。
副業のプログラミングが本業に影響を及ぼさないようにするためには、副業の時間と本業の時間を適切に調整し、バランスを保つことが重要です。過度な労働時間や疲労は、医療の質や安全に悪影響を及ぼす可能性があるので注意しましょう。
しかし、本業とうまくバランスをとることができ、副業の成果や学びを本業に生かすことができれば、副収入を得て、キャリアアップにつながります。
まとめ
本記事では、医師が副業で稼ぐにはプログラミングがおすすめな理由について、解説しました。
プログラミングは、どこにいてもPC1台で行える反面、先述したようなデメリットもあります。しかし、医師がプログラミングのスキルを身につけることは、自身のキャリアアップにつながります。さらに、医療や患者ケアの質の向上といった、医療の分野全体にも良い影響をもたらす可能性があります。
今回の記事を参考に、「副業でプログラミングをすることは自分に合っているか」「プログラミングのスキルで自分がどのように活躍できるか」を考えながら、副業でプログラミングを選択するか検討してみてください。